パチンコは日本固有の文化といえます。
パチンコは戦後の苦しい時代から、人々に活力を与えてくれた大衆娯楽の一つです。
ですが、欧米の方からすると、遊技台に向き合い黙々とゲームに勤しむ姿は、かなり不思議な光景なようです。
というのも、海外ではゲーム(遊び)といえば対人で行うことがほとんどなので、遊技台と睨めっこしている姿が工場で作業しているように見えるらしいです。
また世界的にみて、ここまで身近にお金に繋がるゲームが許されているのも珍しいことです。
ここではあえてお金に「繋がる」としておきましょう。
★「パチンコがギャンブルでない理由」執筆予定
そんな日本固有の文化と言えるパチンコですが、数年前までは韓国にもありました。数年前までは…。
この記事では、日本から持ち込まれたパチンコが、なぜ韓国では禁止されたかの理由などを扱っています。
日本以外でパチンコはあるか?
日本固有の文化といいながら、世界にパチンコが無いわけではありません。
海外であればアメリカ、グアムに存在しています。
ただ、日本のパチンコとはちょっとイメージが違うようです。
アメリカにあるパチンコは、日本では勝負に必要不可欠といわれるデータカウンターがありません。
これを聞くと、勝負に拘る日本のプレイヤーからは「信じられない!」という声が上がるかもしれませんね。
そして一番の違いは、アメリカではパチンコは賭博(カジノ)という認識で規制対象になっています。
韓国版パチンコ
お隣の韓国では、2000年に「メタルチギ」の名称でパチンコのような機械がありました。
ただ、厳密にいうとパチンコとは若干違いす。
よく日本のパチンコと引き合いに出されますが、韓国のパチンコは釘などがありません。
また、換金率も高かったのでより射幸性が強かったんですね。
この換金率の高さと、政治家の汚職問題が重なり韓国では2006年に一気に無くなっていきます。
ちなみにその時の政治家の汚職は、当時法定で決められた大当たりの払い戻しよりも上回っている機械を許可したというものでした。
日本の保安通信協会のような機関に問題があったようです。
こういった問題から法令で禁止されたんですね。
なぜ比較されるのか
韓国のパチンコ「メタルチギ」は、日本のパチンコとよく比べられます。
それは、「なぜ韓国ではパチンコが全撤廃できたのに、日本はできないのか!?」という議論です。
韓国では2000年頃から日本のパチンコ台を改造したメタルチギが生まれ、そこから独自に広がりを見せましたが、2006年に消滅しています。
その背景には、先にお伝えしたように日本よりもかなり換金率が高いため、より依存度が高かったことがあります。
また、メタルチギはそれだけでなく複合的なギャンブル場でもあったため、賭博としての依存症問題も深刻でした。
機械的にも釘やスタートチャッカーがないため、多少なり技術介入があるパチンコとは違い、どちらかといえばスロットマシーンに近いゲーム性になります。
ここでいうスロットマシーンはカジノにあるタイプです。日本のスロットは「自分でボタンを押す」という技術介入があります。
パチンコは賭博に該当しない
日本の場合は「パチンコはギャンブルではない」というのが政府の認識です。
賭博(ギャンブル)とは刑法においては、「金品などを賭け、偶然性の要素を含む勝負を行い、その結果によって賭けた金品の再分配を行うもの」をいい、このような「賭博」は、賭博罪として刑法185条によって禁じられている。
ん~、これだけをみると結果的にはパチンコも該当しているような気はしますが…。
しかし!
・多少なり技術介入がある(偶然性でない?)
・買取場は第三者機関で、金品の再配分ではない
みごとに賭博(ギャンブル)ではありませんね。
パチンコ店は玉やメダルを借りて遊技を楽しむ施設です。その結果、玉やメダルが増えたら、景品と交換できるんですね。
その景品を買取場に売ることは個人の判断ということです(パチンコ店の指導では「換金場といってはいけない」ルールがあります)。
まぁ、実質99%の人が特殊景品にしてお金にするのが実情ですし、パチンコ屋で交換した家電をリサイクルショップに売る人は少ないでしょうね。
法令で守られるパチンコ
日本ではパチンコは文化なんです。
アメリカで賭博と認定されても、韓国で法令で禁止され全撤廃されても、日本の法令ではパチンコは賭博(ギャンブル)には該当しないんです。
だから、禁止にはなりません!
というのが、日本の常識です。
ですが、子供の賭博(ギャンブル)の説明をしたときに、パチンコのことを話せば同じに思うでしょうね。
また、依存症問題では賭博(ギャンブル)とは別枠で設けられています。
いや~、しっかり守られてますね。
ちなみに、パチンコの場合は身近で頻繁に行けるためにカジノなどよりも問題視されていますが、マニュアルがあるだけで実際は微妙です。
余談ですが、沖縄にはパチンコ依存症の窓口があり業界関係者で志願者があれば電話相談の担当となります。
給与もそれなりにもらえるので、沖縄でバカンスもいいですよね。
まとめ
世界の人からみたパチンコと、日本のパチンコの見解はそもそもの前提が違うようです。
いろんな言い回しで「パチンコは賭博(ギャンブル)ではない」という認識が日本の言い分です。
これは政府や遊技業の管理をしている警察の認識なので、まさに日本の言い分です。
ということで、韓国と日本の違いは「国に守る理由がある」というのが一つの答えでしょう。
パチンコ業がなくなると、経済活動にも大きな影響がありますからね。
ただ、個人的な見解として依存問題などを考えれば「お金にかわる仕組み」はなくすべきでしょう。
お金に変わる仕組みがなくてもパチンコが残るのであれば、それこそ日本の文化になると考えています。
※業界の旨味がなくなるので、関わる人は少なくなるでしょうね(国が守る理由もなくなるかも)。
この辺りが変わると、パチンコ店も大きく前進するんですが。